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往還機 / Shuttlecraft
(HDV/10min/2008-2009)

●我々の身体は常に移動する。その移動の中で様々なスケールの現実が立ち現れる。

飛行機の窓から目が触れるマクロな現実。生活の中で手が触れるささやかな現実。屋上を走る猫が振り撒く視線。空を仰げば視界の片隅には黒点として微動する飛行機。その窓からぼんやりと外を眺め、地表に注がれる視線。それは私自身のものだったのかもしれない。

●視線のリレーによって変容する主体。それらを連続の中につなぎ止めている世界。そしてカメラ。
往還機はそれぞれの現実の中を往還し、テイクオフ・ランディングを繰り返す。

 

「きみが何だって?」同じ委員がたずねた。
「ロケットの鼻づら。円錐部。船だ。おれは酔ってる。おれ自身が酔いどれ船だ。」

(コードウェイナー・スミス「酔いどれ船」)

version1
天地人V <2008年、茨城>

version2

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